からだを整えることは、こころを大切にすること
先日、金城学院大学の飯盛茂子先生による
「からだを整えて心を健康に」 というセミナーを受講してきました。
自律神経の働きを知り、
からだを整える具体的な方法を学んできました。
呼吸で自律神経を整えること、
首や肩など緊張しやすい部分をゆるめること、
そして
「完璧を目指さない」
「無理をしない」
「自分のからだの声を聞く」こと。
鍼灸師として日々からだに触れている立場から見ても、
とてもうんうん！と納得した、日々の施術としっかりつながる内容でした。
自律神経を“知る”ことが、整える第一歩
自律神経は、私たちが意識しなくても
24時間休まず働いてくれている神経です。
・呼吸
・血流
・内臓の動き
・体温調節
・睡眠
・感情の安定
これらすべてに深く関わっています。
しかし現代は、
常に情報にさらされ、
時間に追われ、
気を張り続ける生活が当たり前になっていませんか？
「頑張っている人ほど、自律神経は乱れやすい」
これは、日々鍼灸施術中によく感じることです。
肩こり
不眠
頭痛
胃腸の不調
気分の落ち込み
病名がつかなくても、
からだはすでにサインを出しています。
あなたは、自分自身からのサインを受け止めていますか？
からだからのサインに気づく力を養う
今回のセミナーで印象的だったのが、
「からだからのサインに気づく力を養う」 という視点です。
多くの人は、
「まだ大丈夫」
「もう少し頑張れる」
そうやって、からだの声を後回しにします。
でも、からだはとても正直です。
・呼吸が浅くなっていないか
・首や肩に力が入りっぱなしになっていないか
・寝ても疲れが取れない日が続いていないか
これはすべて、
自律神経のバランスが崩れ始めているサイン。
東洋医学や鍼灸では、
「未病（みびょう）」
― 病気になる前の段階 ―
をとても大切にします。
大きく崩れる前に整えていく。
それが、からだと心を守る近道です。
呼吸と鍼灸 ― 自律神経に直接アプローチする
呼吸は、自律神経に直接働きかけられる
数少ないセルフケアの一つです。
セミナーでは、
吐く息を意識した呼吸を体験しました。
これは、鍼灸治療でもとても大切にしている考え方です。
鍼灸では、
ツボや筋肉、経絡に刺激を入れることで
自律神経のバランスを整えていきます。
施術中に呼吸が深くなり、
「ふっと力が抜けた」
「頭が静かになった」
「呼吸が楽になった」
そう話される方も少なくありません。
呼吸と鍼灸は、
どちらも からだに「安心」を伝える手段。
外から整える鍼灸と、
自分でできる呼吸のセルフケア。
この両方がそろうことで、整いやすさはぐっと高まります。
首・肩をゆるめることは、心をゆるめること
― 鍼灸施術をしていて感じること ―
首や肩は、
緊張やストレスが最も表れやすい場所です。
◎考えすぎてしまう
◎我慢が続いてしまう
◎責任を抱え込みすぎてしまう
こうした状態は、
首・肩の硬さとして現れます。
鍼灸では、
首や肩、背中の緊張をゆるめることで
自律神経の通り道を整えていきます。
今回のセミナーで行った
無理のない動きで体をゆるめるワークは、
まさに鍼灸的な考え方と似ているなぁと感じました。
「頑張らない」
「気持ちいいところで止める」
これは、施術でもセルフケアでも
とても大切なポイントです。
完璧を目指さない、無理をしない
― からだは“やさしさ”で変わる ―
飯盛先生の
「完璧を目指さない」
「無理をしない」
という言葉は、深く心に残りました。
鍼灸の現場でも、
真面目で頑張り屋の方ほど、
からだを後回しにしがちになっている気がします。
でも、からだは
厳しく扱われると固まり、
やさしく扱われるとゆるみます。
毎日やらなくていい。
できない日があっていい。
大切なのは、
「ちゃんと自分のからだを気にかけているか」なんです！！
それだけで、
からだも心も、少しずつ変わっていきます。
からだを整えることは、こころを大切にすること
― 鍼灸とセルフケアの共通点 ―
今回のセミナーを通して、改めて感じたのは、
からだを整えることは、
こころを大切にすることにつながる ということ。
心だけをどうにかしようとしても、
からだが緊張したままではうまくいきません。
鍼灸は、
からだから心へアプローチするケア。
呼吸やセルフケアは、
日常の中で自分を整える方法。
どちらも、
「自分を大切にしていい」という
土台をつくるものだと感じています。
これからも学び続け、鍼灸を通して伝えていく
今回の学びは、
自分自身のためであり、
ご縁のあった方に還元していくためのものと思って7おます。
これからも学び続け、
鍼灸という手段を通して、
からだと心をつなぐケアを発信していきたいと思います。
もし今、
・なんとなくしんどい
・理由はないけどつらい
・休んでも疲れが抜けない
そんな感覚があるなら、
それはからだからの大切なサインかもしれません。
からだを整えることは、
こころを守ること。
その一歩として、
鍼灸や日々のセルフケアを
生活の中に取り入れてもらえたら嬉しいです。
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