【小満の養生】ゆるむ、ほどける、めぐる。5月から6月へ、心と体を整える過ごし方

5月21日頃から、二十四節気では「小満(しょうまん)」を迎えます。

小満(しょうまん)

少し聞き慣れない言葉かもしれません。

けれど、とても美しい意味を持っています。

「万物が次第に満ち始める頃」

草木が育ち、花が咲き、生きものたちが命をふくらませていく季節です。

若葉の色は日に日に濃くなり、枝葉を広げて空へ伸びていく。

朝の空気には少し湿り気が混じり、夕方の風には木々の香りが漂います。

鳥の声。

土の匂い。

揺れる緑。

そんな季節の変化を、ふと感じる瞬間があります。

忙しい日々の中では見過ごしてしまいそうな、小さな自然の気配。

けれど、その小さな気づきが、実は心と体を整えるきっかけになることがあります。


目次

過去でも未来でもない、「今」を感じる季節

私たちは、気づかないうちに頭の中が忙しくなっています。

「あの時、こうしていれば…」

「これからどうなるだろう…」

過去を振り返ったり、未来を心配したり・・・

考えることは悪いことではありません。

けれど、考え続けると、心も体も知らないうちに緊張します。

呼吸が浅くなる。

肩に力が入る。

眠りが浅くなる。

なんとなく疲れが抜けない。

そんな状態になることもあります。

だからこそ、小満の季節は、少しだけ五感を使ってみることをおすすめします。

朝の空気を吸う。

木の匂いを感じる。

空の色を見る。

鳥の声に耳を傾ける。

ほんの数秒でも構いません。

五感を意識すると、不思議と「今ここ」に戻ってきます。

過去でも未来でもない。

新しい一瞬が生まれる時間です。


小満は「生命の力」を感じる季節

小満は、自然界のエネルギーがぐんと高まる時期です。

植物はぐんぐん育ちます。

虫も鳥も活発になります。

私たち人間の体も、自然の流れの中で生きています。

暖かさが増し、活動しやすくなるこの時期。

「動きたい」

「何か始めたい」

そんな気持ちになる方も多いかもしれません。

新しい環境にも少しずつ慣れ始める頃です。

4月からの緊張がゆるみ、「五月病」と呼ばれる不調も少し落ち着いてくる時期でもあります。

けれど、ここで無理をしてしまう方も少なくありません。

元気になってきた気がする。

動ける気がする。

だから予定を詰め込む。

頑張り続ける。

気づいた頃には、胃腸が疲れ、食欲が落ち、なんとなくやる気が出ない。

そんなことも起こりやすい季節です。

東洋医学では、忙しさやストレスは「気」を消耗すると考えます。

「気」は、簡単に言えば、心と体を動かすエネルギー。

気が不足すると、

・疲れやすい
・胃腸が弱る
・眠りが浅い
・気力が続かない
・不安感が強くなる

といった状態につながることがあります。

だからこそ、小満の養生で大切なのは、

“頑張りすぎないこと”。

とてもシンプルですが、とても大切なことです。


呼吸を整えることは、自分を整えること

忙しい時ほど、人は呼吸が浅くなります。

パソコン作業。

家事。

人間関係。

時間に追われる毎日。

気づけば、息を止めるように過ごしていることもあります。

呼吸は、心と体をつなぐもの。

呼吸が浅くなると、自律神経も乱れやすくなります。

だから、難しいことをする必要はありません。

まずは、深呼吸。

大きく吸うことより、

「ゆっくり吐く」

ことを意識してみてください。

ふうーっと長く息を吐く。

それだけでも、体の緊張は少しずつゆるみ始めます。

朝、窓を開けた時。

お茶を飲む時。

寝る前。

ほんの数回でも十分です。

呼吸には、「今の自分」を教えてくれる力があります。

疲れている時。

焦っている時。

頑張りすぎている時。

呼吸は、静かにサインを出しています。


一定のリズムで歩くことも、季節の養生

小満の季節におすすめしたいことのひとつが、「歩くこと」。

特別な運動でなくて大丈夫です。

ゆっくり歩く。

一定のリズムで歩く。

それだけで十分。

歩くことは、呼吸を整えます。

血流もめぐります。

頭の中の考えも少し整理されます。

自然の中なら、なお良いですが、近所の道でも構いません。

季節を感じながら歩く。

風を感じる。

空を見る。

体を動かしながら、自分の内側も整っていく。

そんな時間になります。


「自分のペース」を大切にする

周りを見ると、みんな頑張って見えることがあります。

仕事。

子育て。

家事。

介護。

人付き合い。

SNSを見れば、誰かのキラキラした毎日が目に入ることもあります。

でも、人にはそれぞれのペースがあります。

春から頑張り続けてきた人。

環境の変化に必死に適応してきた人。

見えない疲れを抱えている人。

外からは分からないこともたくさんあります。

だから、無理に誰かと比べなくて大丈夫です。

今日、少し休めた。

深呼吸できた。

ちゃんとご飯を食べられた。

それも立派な養生です。

小満は、「満ち始める季節」。

一気に満たされるわけではありません。

少しずつ。

ゆっくり。

命が満ちていく季節です。

私たちも同じかもしれません。

焦らなくていい。

急がなくていい。

自分のペースで、少しずつ。


小満の季節に、心と体へやさしい時間を

若葉が濃くなり、生命が輝く季節。

自然は急がず、自分のリズムで巡っています。

私たちも少しだけ、その流れに合わせてみませんか。

深呼吸する。

よく噛んで食べる。

ゆっくり歩く。

少し早く眠る。

自然を感じる。

そんな小さな積み重ねが、心と体を穏やかに整えてくれます。

「頑張る」だけではなく、

「ゆるむ」「ほどける」「めぐる」

そんな時間も、大切な養生です。

どうぞ無理をしすぎずに。

あなたのペースで。

健やかな毎日につながりますように。

岡崎市 鍼灸院ふんわり
30年の実績でこころとからだを整える
女性鍼灸師が一人で開いている女性専門鍼灸院

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