60代に入ってから、
寒暖差に敏感になったり、
湿度で体調が左右されたり、
春は落ち込みやすく、夏は疲れやすい。
「年齢のせいかな」と片付けるのは簡単です。
でも、少し視点を変えてみませんか?
人間も動物です。
自然の流れの中で生きています。
東洋医学では、
季節・感情・内臓・味覚からからだの状態をみることもできます。
それが「五臓五味(ごぞうごみ)」の思想です。
五臓とは
肝・心・脾・肺・腎
五味とは
酸・苦・甘・辛・鹹(かん)
今日はその中でも「味」に注目します。
味は単なる嗜好ではありません。
からだを動かす“作用”を持っているんですよ。
酸(さん)― すっぱい味は“引き締める”
酸味には「収斂(しゅうれん)」作用があります。
ゆるみすぎたものを引き締め、漏れを防ぐ力。
東洋医学では
酸味は「肝」に働きかけます。
肝は
・自律神経
・血の巡り
・感情のコントロール
に関係します。
春にイライラしやすい
目が疲れる
筋肉がこわばる
そんなときは肝のバランスが乱れています。
酸味は、乱れた気を整え、
ストレスで広がりすぎたエネルギーを落ち着かせます。
酸味の代表食材

4
・グレープフルーツ
・いちご
・梅干し
・レモン
ただし摂りすぎは逆効果。
締めすぎると巡りが悪くなります。
ほどほどに。これが養生の基本です。
苦(く)― 苦味は“余分を出す”
苦味には
・熱を冷ます
・余分な水分を出す
・精神を落ち着かせる
働きがあります。
更年期以降、
ほてり
動悸
寝つきの悪さ
イライラ
これは「熱」がこもっている状態。
苦味はその余分な熱を下げます。
心を静める方向に働きます。
苦味の代表食材



4
・ゴーヤ
・ぎんなん
・ピーマン
・ごぼう
若いころは苦いものが嫌いだったのに、
年齢とともにおいしく感じる。
それは体が求めている証拠です。
からだは正直です。
甘(かん)― 自然な甘みは“養う”
ここで誤解してほしくないのは、
東洋医学でいう甘味は「砂糖」ではありません。
食材本来の自然な甘み。
甘味は
・滋養強壮
・疲労回復
・緊張をゆるめる
働きがあります。
60代以降は
「がんばる」より
「養う」が大事。
無理をすると腎が弱ります。
腎は生命力の土台。
ここが弱ると冷え、疲労、気力低下につながります。
自然な甘みは
緊張した体と心をゆるめ、土台を支えます。
甘味の代表食材



4
・とうもろこし
・かぼちゃ
・さつまいも
・玄米
甘いお菓子で元気になった気がするのは一瞬。
その後どっと疲れます。
本物の甘みは、じわっと効きます。
辛(しん)― 巡らせ、開き、温める
辛味には
・からだを温める
・発汗を促す
・気や血の巡りをよくする
作用があります。
停滞を動かす味です。
「最近なんとなく重い」
「気分が晴れない」
「冷えて動きが鈍い」
そんなときは巡りが滞っています。
辛味は閉じた毛穴を開き、
内側にこもったものを外へ出す力があります。
東洋医学では辛味は「肺」と関係します。
肺は呼吸だけでなく、皮膚や免疫とも関係します。
秋に風邪をひきやすい
肌が乾燥する
ため息が増える
そんなときは、やさしく辛味を。
辛味の代表食材


4
・春菊
・玉ねぎ
・しょうが
・ねぎ
ただし、辛味の摂りすぎは乾燥を招きます。
汗をかきすぎるとエネルギーも消耗します。
刺激でごまかすのではなく、
“やさしく巡らせる”が60代の基本です。
鹹(かん)― やわらげ、下へおろす
鹹味は塩味。
ただし、単なる塩辛さではありません。
鹹味には
・かたまりをやわらげる
・便通を促す
・下へおろす
作用があります。
そして「腎」を助けます。
腎は生命力の土台。
老化、骨、耳、足腰、冷え、ホルモンと関係します。
60代以降で増える
・足腰の弱り
・頻尿
・むくみ
・慢性的な便秘
これらは腎の弱りと関係します。
鹹味は腎に働きかけ、
下半身の力を支えます。
鹹味の代表食材


4
・みそ
・わかめ
・いわし
・自然塩
ここで大事なのは「質」です。
精製された強い塩分ではなく、
発酵や海の恵みからいただく塩味。
摂りすぎれば血圧を上げます。
不足すれば力が落ちます。
何事も“中庸”。
これが東洋医学の真ん中です。
五味はバランスで生きる
酸・苦・甘・辛・鹹。
どれか一つを増やせばいい、ではありません。
・春は酸を少し
・夏は苦で熱を冷ます
・疲れたら自然な甘みで養い
・停滞したら辛味で巡らせ
・土台が弱ったら鹹味で支える
季節と体調で微調整する。
60代からの養生は
「攻める」より「整える」。
敏感になったのではありません。
自然とつながる感覚が戻ってきただけです。
それは衰えではなく、成熟です。
食事で整えても不調が強い場合、
それは巡りの問題かもしれません。
鍼灸は
気血の流れを動かし
五臓のバランスを整え
季節に順応できるからだへ導きます。
60代はまだ途中です。
ここから、どう整えるか。
からだは応えます。
手をかければ、ちゃんと。
季節とともに、
自分のからだと仲直りしていきましょう。
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